試乗記レンジローバーイヴォーク これがランドローバーが考えるコンパクトカーなのね・・・


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イヴォークはランドローバーのラインナップの中ではコンパクト、ということになるそうなんですが、全幅が1900㎜・・・これを許容できるかが分かれ目になりそうです。

そんなレンジローバーイヴォーク5ドアのHSEグレードに試乗しました。19インチアルミにレザーシートの上級仕様です。

レンジローバーという名前はランドローバーの最上級モデルを表すもの、大半がLサイズのSUVボディにV型8気筒(モデルによっては+過給機搭載)エンジンで価格は1000万円を超えるものが常識でした。

イヴォークのサイズは、旧型ランドローバーフリーランダーとほぼ同じ顔を変えて名前を変えてイメチェンした感じで、イヴォークに搭載されるエンジンは2リッター直列4気筒ターボ、レンジローバーの名前を名乗るのには大げさに思えなくもないです。

内装は高級な仕立てで、Lサイズのレンジローバーをダウンサイジングしたような雰囲気で、レンジローバーのイメージを売っているのだとわかります。

事実2011年の登場以来、一番の廉価グレードで500万を切るスターティングプライスを設定し、売れています。

実際のところ、フレームはランドローバーフリーランダーのもののキャリーオーバー、改良して使用していて、エンジンはダウンサイジングの2リッターターボ、クーペ風のデザインで、乗員の頭上空間を最小限に抑えスタイリッシュにまとめたもの。

イメージリーダーのモデルは20インチの大き目のアルミホイールを履いているなど、ネーミングとイメージ戦略で見事新しい車種として認知されています。

2014年モデルからは、エンジンは同じままに9速ATが採用され、燃費は6速ATの従来型は9km/Lから、9速ATの新型は10.6km/Lに向上しています。

2リッターターボは240ps・最大トルク:34.7kg・mを発揮し、パワフルな部類に入りますが、車重がかさむためか燃費はさほど良くはありません。

メルセデスのGLCの2リッターターボや、X3の2リッターディーゼルターボの燃費には遠く及びません・・・

高速道路では、9速で100km/hクルージングでのエンジン回転数は1500回転くらい、ほぼアイドリングプラスアルファで走ることになるので、静かな巡行が可能になっています。


全長 x 全幅 x 全高:4,355 x 1,900 x 1,635 (mm)で車重は約1.8トン、SUVでありながら、重心の高さを感じさせない走行安定性がり、ステアリングの反応は機敏な感じです。

アルミホイールがグレードによっては19インチ以上が当たり前、みたいな設定もあってか、良く曲がる代わりに、乗り心地も硬めな感じもあります。

素のグレードで17インチ、装備を少し良くすると自動的に18インチに、さらにグレードを上げると19インチ~ みたいな感じなので、上級グレードでも18インチや17インチの選択もあった方が乗り味を選べるようになっていいかと思いますが・・・上級グレードになるとドライビングモードセレクト的なものでサスの特性を電子制御でコントロールする機能がついて、力技で大きいアルミを履きこなしている感がなくもないです。

ランドローバーの同じくらいのサイズの車で同じ2リッターターボを積んだ新型ディスカバリースポーツがありますが、全長、全高の違いと、サスペンションの味付けからか、ディスカバリースポーツの方がおおらかでマイルドな乗り味、レンジローバーイヴォークは俊敏なイメージです。

ディスカバリースポーツはメルセデスのGLCやボルボのXCシリーズ寄り、イヴォークはBMWのXシリーズ寄りと言えるかもしれません。


前席は大き目のシートで、座り心地も快適、レザーシートは肌触りが良く滑らかです。

後席は足元も、ヘッドスペースも狭めで、大人4名乗車の際には若干の閉塞感を感じるかもしれません。

そのあたりは基本クーペがベースなのだと割り切りが必要かもしれません。

ベージュ、タン、ホワイト系の明るめのレザーシートは車内も明るく開放的になりますが、ジーンズのブルーの色が遷ることもあるようなので、注意が必要ですね・・・試乗車はフロントシートがこすれて少し青みがかっていたので・・・


パッと見のデザインで惹かれるものがありますが、実用面での使い勝手をよく考えて選ぶ必要のある車です。

オフロード性能はすさまじいものがあるそうですが、そういった性能の恩恵を受けることは滅多にないかもしれません。

パッと見のバランスはコンパクトカー風ですが、車幅1900㎜はランドローバーの兄弟車であるディスカバリースポーツよりも広く、運転に気を遣うことも多いと思います。

見た目優先で選ぶ、スタイリッシュなクーペ風のモデルだと言えます。金額がさほど変わらない新型のディスカバリースポーツの方が実用性は高いので、見比べて乗り比べてみて欲しいところです。


新車価格は最廉価グレードで 4,960,000円~
オートバイオグラフィーと呼ばれる最上級グレードで 8,070,000円~

エンジンは2リッターのターボで変わらず、その差は300万円と大きな開きがあります。アルミホイールのサイズ、サスペンションや内装などの違いによるものなので、廉価グレードの方がお得感があると思うので、どこまで必要かしっかり考えましょう。
ランドローバーディスカバリースポーツ の試乗記 も良かったら参考に。

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