アフリカツインよりもオフ車!CRF250RALLY仕様インプレ①
デュアルパーパス : 二つの目的・用途のような感じのニュアンスで、オンオフ両用のバイクと指して使われることがあります。アフリカツインであったり、BMWのGSシリーズであったり、ドゥカティで言うところのムルティストラーダであったり、ツーウェイというかマルチWAYな感じのバイクがありますが・・CRFラリーに関していえば、ガッツリオフ寄りだなってことです。
試乗インプレッションをまとめて行きたいと思います。
まず、第一印象・・
足つきが結構キツイな・・と多くの人が思う設定です。895mmのシート高はやはり数字的にデカいな、と。
シートに体重をかけるとかなりリアサスが沈み込み、だいたい感覚としては5㎝くらいは沈むようなイメージです。それでもバイクを直立に維持しようとすれば爪先立ちになる人の方が多いであろうと思います。
250㏄のシングルエンジンのオフローダー、車体は軽量で揺さぶってみても軽くは感じると思いますが、タンクが大き目であり、フロントのカウルとスクリーンなどのツーリング向きのパーツが重心の高い位置にあるので少し、重さ由来でグラつきやすいと感じる方もいるかもしれません。まぁ、あくまで停車時での取り回しの部分であって、走り出してしまえば関係ないところではあります。重いと言うほどではないと思いますが、人それぞれだと思うので、押し歩きや引き起こし、チェックしましょう。
タイプLDというローダウン仕様もあり、そちらは65㎜のダウンとなるとのこと。CRFラリー用の専用セッティングのサスとしては標準仕様の方がストローク豊かでお勧めではあるとのこと。ローダウン仕様は6㎝以上とガッツリとシート高を落としている分、前後サスが標準で少し沈み込んだ状態で、ホイールベースや全長も若干数値的に短くなっていたりします。都市部などの街乗りメインであれば逆に姿勢変化の少なめでキビキビ走るモデルとして良いのかもしれません。オフロードバイクベースで標準で大き目のスクリーンの着いた250モデルは希少だと思うので、街乗りスペシャルとしてもアリかも?トップケース装着でシティコミューターやオンロードメインのツーリングにもよいかも。
ローダウン仕様はそれはそれでマニアックなチョイスとなるかもしれませんが、高級なセローみたいな感じ?とでも表現しておきます。
標準モデルの試乗インプレッションに話を戻すと、跨って大きなボディに感じる反面、走り出せば見晴らしのよいバイクとしての軽快感が勝ると感じます。フルサイズのオフロードバイク的な感じの乗り味を体現していますが、現代的にしっかりとアレンジが効いていて、コーナーでのフロント周りの剛性感と、リアのサスのストロークの良さでギャップを拾ってもタンッ!といなしていく懐の深さのようなものがあるのではないかと思います。
コーナーと高速の試乗ステージ的にはサスの良さを前面に感じる反面、タイヤに起因するノイズや振動の方が気になったりします。絶対的なグリップ力と言うよりも、倒し込んだ時のタイヤのブロックの面の変化で角度がガクっと変わる時を感じたり、パターンノイズや70㎞/h~を超えたあたりからのタイヤのごつごつ感を感じるなどあり、オンロードやハイウェイをメインに楽しむのであればオンロード寄りのタイヤに換えるのもアリでしょう。実際のところホンダのビッグオフのアフリカツインの純正装着タイヤはオンロードを重視した物が標準で、グラベルタイプのものではなかったりします。
オフ車選んだ意味ないやーん、とツッコミをいただくところですが、フロント21インチのリア18インチ、リアのサスストロークが豊かな車高の高めで重心高めのバイク、乗ってみると結構楽しいんですよ。かつてCRMやKLX乗ってた身からすると、オフ車に乗りたてのころとかはコーナーでの倒し込みが上手くなったように感じたり、リーンアウトの姿勢でのバイクの扱いがちょっと上手くなったように感じたり、速度域が高くなくてもバイクを操っている感を充実した手応えとして味わえたりと、オフロードバイクの素性によって育まれるバイク乗りもいたりすると思います。色んな付き合い方があってよいかと思いますね。
オンロード寄りのリプレイスタイヤってのもあります。
エンジンの回転的には高速道路で100㎞/h巡行で6000rpm~を超えるくらいの感じで、マックス出ても最高速はメーター読みで135㎞くらいかな~って感じです。高回転では純正マフラー特有のふんずまり感があるので、社外の抜けの良い物にリプレイスしても良いかもしれません。低中速の力感はあるので、どこまでの吹け上がりを求めるかで選ぶマフラーも変わってくるでしょう。250㏄のシングルの割に振動や騒音は少ないかと思ますが、正直なところツインエンジンよりかは高速巡行性は劣ります。
高速は得意ではないけどそつなくは走れます。セローよりかは快適と言っても良いでしょうが、ヴェルシスX250よりかは劣る。パワー感だけで言えば、KTMの方がパンチが効いた感じ、出力特性的に演出のようなものも感じますが、サウンドも含めてスポーティさやドラマチックさではKTMに劣るかと。
でも、250オフでツーリングバイクを、というコンセプトとしてはすごく完成度が高く、トータルバランスも素晴らしいと言ってよいデキです。250アドベンチャーツアラーのオフ車寄りの一台としてベンチマークとなりえるモデルだと思います。個人的にはCRF1000Lアフリカツインに着けれるようなパニアケースが欲しい、と思います。高くなってもそれだけでニーハンアドベンチャーオフのトップに君臨出来るになぁ~と。
試乗インプレッション②に続きます。
※当サイト内アフィリエイト広告等が表示されます