2.5輪の乗り物?アガリの人のバイク?ゴールドウィング試乗インプレッション!

ようやく乗ってきましたよ。ゴールドウィング2018年新型モデル、DCTの最上級グレードに乗ってみてのインプレをまとめていきたいと思います。


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排気量が究極の域

過去ブログからの続きです


1833㏄の水平対向6気筒というのはバイクのくくりの中では実用に耐えうる排気量として最大レベルの大きさのものと言えます。

一応世界2輪車で最大の排気量のモデルとなるとBOSS-HOSSのV8モデル=フォードやGMから供給を受けたで5.7リッターや6.2リッターや8.2リッターなどあったりしますが、ほぼほぼトライクに特化したメーカーのボスホス製の物で、850万円前後と、量産型とは言い難いものがあったりします。

その他にだと、トライアンフのロケットⅢが2.3リッターの3気筒というのがあって、割と普通に生産されていたバイクとしてはそこらが最大と言っていい感じでしょうか。

ロケット3ロードスター



ハーレーだと1801㏄のVツイン、BMWだと1600㏄の直列6気筒あたりがゴールドウィングとのエンジンにおける対比として想像がつくところでしょう。

と、比べるバイクが各メーカーの究極のバイクというのがゴールドウィングの立ち位置。

ホンダにおいてもある種のアルティメットなモーターサイクルです。

そのスペックや価格300万円位~というのもすべてが(大概の)バイクの常識の範疇の外にあるものと言え、そして普通のバイク好きがちょっと頑張っても買えるレベルにはない、というのが正直な所です。

ただのアガリのバイクではない

アガリのオジサンが乗っちゃうバイク、一番豪華で快適なバイクを求める50代の男性向けみたいとも言えます。

ただ、ポテンシャル的にはDCT(デュアルクラッチトランスミッション)のマッチングを筆頭に、もう少し若い世代にも試してほしいバイクとも感じました。

DCTというセミオートマは2輪で採用しているものではホンダ独自のものと言っていいほど進化しています。

シフトペダルもクラッチもなく、そしてスイッチ操作での前後進もできる。

400㎏近い巨体ゆえに、前後進のスイッチ操作が可能ですが、これはDCTモデルのみに付与された機能なのだったりします。

ちなみにハーレーなどのツーリングモデルにもセルで動くバックギア的な物で後退できるモデルもあるので、重量級ラグジュアリーモデルの特権のような機能だと思っておきましょう。



残念ながら大型2輪免許AT限定では650㏄までの制限があって乗れませんので、実質オートマですけど、免許の括り的にはオートマでないような感じです。

※追記:2019年12月1日より、排気量の制限撤廃されております。コメントありがとうございます。

DCTのギアシフトは7速もあり、ハイウェイのクルージングも低い回転数でこなし、大型の電動可動式スクリーンと相まって静けさを感じるくらいの静粛性です。バイクとは思えない。

正直クルマってレベルで、ヘルメットなどをかぶっているなどの差異はありますが、オープンカーとさほど変わらない、か、もしくはそれよりも静かな空気が流れているのではないか?と思えます。

DCTの制御自体も世代を経て進化しているようで、アフリカツインやNC750 の各DCTモデルよりも遥かにスムーズで多段化の恩恵もあってかシームレスな変速をし、ショックは少ないのにダイレクト感は感じるという、個人的には理想のギアボックスと言ってもイイかなと思う。

ヒラリヒラリと旋回するバイクでもなく、車体の安定感と快適性が高いバイク、その特色にあっているのがDCTであると、強く推したいですね。

スポーティに走れる…と言っていいのかどうか

一部の評論家的な感じだと、コーナーでも巨体を感じさせず良く曲がる・・なんていう方もいるようですが、それはさすがに無理がある、と個人的には思います。

意外に曲がる、思いの外曲がる・・というのはきっとクルーザータイプのハーレーと比べればってだけで、それこそアフリカツインやNC750Xとかのほうが遥かにスポーティにコーナーを駆けることができるし、爽快感も上だとは思う。

あくまで個人的な感想であると前置きさせてもらうとして、ゴールドウィングの巨体を曲げようと挑むことが楽しくてスポーツ出来る、というのが適当な表現のコーナリングのスポーツ性、と言えるのではないかと。

スポーツ走行ではなく、バイクを駆ることがスポーツで曲げること自体がスポーツで、大きく括ればスポーツ走行も可能、みたいな。

エンジンの回転もスムーズでトルクフルではありますが、発進前後や超低速域では一瞬力感が弱まるポイントがあるようにも感じます。

6気筒もあるので1気筒あたりの排気量300㏄ではパンチが弱い部分、というか回転が滑らかで引っ掛かりというか力が掛かるポイントが希薄というか、そういう部分もあるかと。

BMWの6気筒のようにある程度回したほうが面白いとか、少し引っ張り気味に1~2速をつなぐとか乗り方の工夫でもなんとかなると思いますが、粗探しをすれば、そういうウィークポイントもあるかなぁと。

操作系でも革新的な部分がありますが、ハーレーなどでも6.5インチのフルカラー液晶装着モデルがあったり、BMWなどでもほぼビルトインのナビ(ガーミン製)の物があったりと、それに追随するもの。


目新しさでいくと、アップルカープレイに対応した初のモーターサイクルとなったってことでしょう。

総括すると、BMWのK1600GTLとハーレーのウルトラを足して、値段的にはそれの8~9割程度の値段でありつつ、故障の確率を1~2割削減した、みたいな感じの完成度と思います。

あくまで日本製の工業製品が信頼性が高くコスパが高いという前提での色眼鏡な評価もあり、海外ではゴールドウィングの価格が日本よりも高くなって価格が逆転する部分もあると思いますが、だからこそ日本で乗れるバイクとしては一つの突き抜けた究極とも言えると思います。

4輪的でもあり、でも2輪の乗り物、トライクほどの安定感はないとして、2.5輪の乗り物と評したい。

このバイクには見えざる0.5輪分の安定感が付加されていて、それがこのバイクの付加価値である、と個人的に思いました。

ちなみに・・・
以前のブログにて中古の旧型のゴールドウィングもイイのでは?と記事にしましたが、ショップ店員は見事に旧型をディスっていました。

多分、新車を売りたいんだとうなぁ、とか、新型のほうが満足度が高いから乗ってほしいとか、いろんな思惑が透けて見えなくもないですが、いくつかの気になる部分も。

旧型は低速でハンドルが切れ込みやすく、切り返しで気を遣う。高速ではフロントの接地感が薄く、それでいて路面の凸凹でハンドルに衝撃が伝わりやすい、とか。

フロントのデュオレバーダブルウィッシュボーン式フロントサスでそれが改善され、新型はいいぞ、と。

旧型のGL1800は荒れた路面では思いのほか気を遣うし、ワインディングではバンク角と荷重のかけ方のバランスが難しく、扱い難いとか・・欠陥車かよ!と突っ込みを入れてやろうかと思うほど。

信号が少ない路面の整備されたところをクルージングするのであれば旧型でも高次元の走りをするが、新型はより外乱に強く、荒れた路面に対するバイクとしてのキャパが高いのだ、と依怙贔屓とも言える評価をしていました。

接地感薄い、ってのはよく言えば外乱を受けにくいとか、空飛ぶ絨毯的とも言えるので、表現の問題?とも思えますが、旧型も試乗してみたくなったり、どこかでオーナーさんの意見も聞けたらなぁっと思います。

とりあえず、新型を試乗してみましょう。このバイクがホンダのフラッグシップである、と思って乗ってみれば、おのずと自分の好み指向する物も見えてくるはずです。ネガティブな部分と、このバイクにしかない強みと、きっと感じるはず!

過去の試乗インプレブログも見ていただければと思います。

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2.5輪の乗り物?アガリの人のバイク?ゴールドウィング試乗インプレッション!” に対して2件のコメントがあります。

  1. うさぎさん より:

    昔は「大型2輪免許AT限定では650㏄まで」でしたが、2019年に上限なしになりましたね。

    1. caranddrive01 より:

      コメントありがとうございます。
      2019年の7月22日、警察庁が「AT限定・大型二輪の排気量を、上限だった650ccから無制限にする」とのパブリックコメントを発表して、2019年(令和元年)12月1日より施行されておりますね(;^_^A

      X-ADVやNC750、CRF1100DCTなども乗り回せることになりますので、選択肢や夢が広がりますね!

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