やっと時代が追い付いた?オデッセイハイブリッドの走りはGood試乗インプレ②
オデッセイのハイブリッド、結構いい仕上がりです。日産のイーパワーのようでもあり、瞬発力のあるEV的でもあり、トルクフルに速度を乗せていくディーゼル的でもあります。
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実際にこのエンジン×ハイブリッドをオデッセイと組み合わせたのは3年ほど前でしょうか?正直自動車評論家の方々には評判は良かったものの、イイモノだからって売れるとは限らないのがこの世の中。
オデッセイという名前の響きに対して大きくなり過ぎたように感じるボディ、ギラギラしたアルファードに対抗するには微妙に地味だったり、えらく中途半端で売れない車種になってしまっていたのですよね。
地を這うような低いボディのオデッセイのイメージがようやく抜けて来た時期に、マイナーチェンジで適度に高級感と押出感を演出して再出発、ようやく「おっ、オデッセイのハイブリッドってなんかいい感じじゃん」と世間の評価が追い付いてきた感じがあります。
2020年末のマイナーチェンジモデル、オデッセイの試乗インプレ②としてブログにしていきたいと思います。
マイチェンで一発逆転狙いのオデッセイ・試乗インプレ①デザインと機能性と からの続きです。
さて、オデッセイのハイブリッドを中心にテストドライブをしたのですが、このハイブリッドは良い感じです(2度目)
モーターが主役でエンジンは脇役です。モーターを積極的に駆動するためにエンジンで発電と言うロジックとしては日産で言うところのe-Powerに近いのですが、一応エンジンも駆動輪とつながってアウトプットするのでそれとは違う。
ではいわゆる発進などの低速域はモーターで速度を上げてきたらエンジンで~というトヨタのハイブリッド的な物かと言えば、それもちょっと違う、とホンダの営業マンは言う。
ただトヨタとなんとか差別化したいからi-MMD(インテリジェントマルチモードドライブ)と言ったり、SPORT HYBRID i-MMDと呼んだり、しています。
でもね、乗れば確かにトヨタとも日産とも違う、電気自動車寄りのハイブリッドで差別化を図りたい気持ちが分かったりします。
走りの性能としては184馬力のモーターが主役であり、かなり幅広い速度域でモーターで走ります。
その出力特性がかなりパワフルであり、出足の加速が非常に良いのです。そして中間加速ではエンジンがかなり唸りますが、エンジンの回転と車輪はつながっておらず、若干の違和感を感じつつも段付きもなく速度を上げていき、100㎞/hはあっという間、というイメージです。
0→100㎞/hが数値上どんなものかはわかりませんが、体感ではかなり速い・パワフル、と言えます。
弱点もあって、高速道路の巡行ではカタログ燃費よりも劣ります。
一般的な車は高速を走れば燃費は良くなる傾向にありますが、日産のe-Powerなどの電動自動車寄りの車や一部のハイブリッド車は高速燃費があまり良くない。
オデッセイのガソリン車に比べれば良いのですが、例えばディーゼルを積んだ輸入ミニバンには及ばない感じでしょうか。
高速を使った遠出ではメルセデス・BMWやワーゲンのディーゼルに実燃費で逆転されます。
そして、ノイズも気になります。遮音対策はしていて、同乗者はあまり気にならないかもしれませんが、ドライバーとしては速度と関係なくエンジンが高めの回転数で唸ることもあり、音や微振動が気になるかも。十分に静かで上質ではありますが、500万前後の車ならもうちょっと・・と望みたくもなります。
新型オデッセイの美点としては、乗り心地の良さと車体のフラット感、そして欧州車のような高速安定性といったところです。
ミニバンにしては加速も良い部類かと思いますが、安定感があり不安なく速度を上げられます。
ワインディングロードなどでも軽快ではないにしてもロールも少なく気持ちよくコーナーを抜けていくことが出来ます。路面が多少荒れていても、あまりサスやタイヤ周りから大きな物音が発生せず、イイクルマ感が出ていたりします。
重心の低さや過剰過ぎないタイヤサイズのチョイス、コーナーの侵入での自然な減速、立ち上がりでのモーターによる加速の滑らかさなど、運転していて楽しめると言えるでしょう。
ホンダセンシングの制御もモーターと相性が良いのか、滑らかに前車の追従を行い、ロングドライブも余裕です。
アダプティブクルーズコントロールを使っていて、前走車が不意にいなくなった時など、唐突に加速するように感じることもあります。
ですが基本的な車間の取り方は適切で、割り込まれ気味に前走車が現れた時も急ブレーキにならない程度にじわじわと減速するなど、人の感覚に近いドライビングを見せてくれるようになったなぁと感じます。
アダプティブクルーズコントロールを含むホンダセンシングの搭載車が増え、多くの車種でのフィードバックも集まっているのか、新しいクルマに乗るたびにスムーズさは向上していますね。
全体的に走りの質感が高いのは素晴らしいですが、2.4リッターのガソリン車についても少し触れると・・
正直あまりぱっとしない車になるなぁ~ってのが正直なところ。
そして、ガソリンとハイブリッドで80万円近い価格差があるのが気になるところです。
正直言ってハイブリッドの価値は高いけど、この差額はダメ。
ハイブリッドのシステムに適正な利益を乗せると76万とかになるのはわかるけど、ホントに価値あるものを多くの人に広めるという意味では、35万~40万円くらいの差にするとかじゃないとユーザーは惹かれないと思われます。
マイナーチェンジをきっかけに目標の当面の販売台数を超え、3か月程度の納車待ちの列を作っても、完成度の高いハイブリッドの売れ行きが鈍化すると、結局のところオデッセイの評価も下がり、長期的な販売台数ではじり貧になりそう。
マイチェン前のモデルのように、大幅な値引き前提にようやく台数を稼ぐ、みたいな感じになるのは目に見えているので、早めの価格改定、もしくはモデルチェンジでラインナップの整理などをした方がよさそうではあります。
500万円の予算を出すなら十分にアルファードを立派な見た目に仕立てて乗り回すことが出来ることもあり、しかも人気が高く残価設定も高めにしているので20代でもがんばれば買えなくもない、みたいな好循環をトヨタは作っています。
ホンダも起死回生を狙うのであれば、戦略的な価格でオデッセイハイブリッドの走りの質感とその車としての本質的な価値を伝えていってほしいものです。
いいクルマだけど(走りが特に)、500万出して買うのならコレじゃない感がある、と個人的に思います。ガソリンモデルも300万円くらいの車かなって感じ。
試乗インプレ③ インテリア・装備編へと続きます。
いつかはクラウン、ではなくアルファード?試乗記 アルファード2.5L S〝Aパッケージ7人乗り仕様 の試乗インプレも良ければご覧下さいませ。
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さてさて、2024年も新型車や人気車で引き続き納期遅延が慢性化している中での難しいクルマ選び・乗り換えの年となっていますね。
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過去の一発競りでの事例はコチラ
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