マキシスクーターってなぜ足つき悪い?C650スポーツ2017年モデル試乗インプレ!
足つきが悪い理由
足つきの悪さ、取り回しの重さを詳細にインプレッションしようと思い、C650スポーツを借り受けました。
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と言っても最新の2017年版のサイドビューアシストは装着される前の年次のものでした。
蛇足として、アクラポビッチマフラーの装着車両も乗り比べることが出来たので、それもインプレッションをお届けしたいと思います。
BMWのマキシスクーターの歴史は浅い
まずはC650スポーツ 2016年3月にマイナーチェンジを行っています。
初期型の登場は2012年で、その当時のインプレやブログはそこそこ検索して出てきますが、それ以降ぱったりと更新されていない方が多い。
いじるところもなければ派手に壊れるわけでもなく、粛々と足バイクとして使い倒されている感じで、まだ浅い歴史を刻んでいる途中のようであります。
ちなみに新車で115万円くらい、3~4年落ち中古でも80万円以上で取引されている感じなので、値落ちは少なく、かつそのくらいの価格なら新車いっちゃえー!と思わなくもない感じです。
今後、5~7年落ちで認定中古車ギリギリのラインで60万円前後に落ちてくればすごく割安なシティコミューターになるかもしれません。
その頃にはトラブル情報などが上がってきて対処の仕方やDIYで上手く維持するやり方が出てくることでしょう。
足つきの数値的なもの
足つきの悪さがよく指摘されますが、空車時のシート高は800mmと公表されています。
同じCシリーズのGTの方は805㎜となっていて、BMWの中の一般的なネイキッドスタイルのバイクであるF800などと同じくらいかちょっと高いくらい。
オフ車の神であるR1200GSと変わらなかったり、F700GSより実は高かったりといったことが・・あるんですね(年式やオプションのシートによって変わることがあります)。
シートを真上から見るとスクーター独特の形状のフロアボードの、足を真下に卸す部分が若干ですが肉抜きされ足付きをよくする工夫がされてないこともない。
しかしセンターのトンネル部分がかなり太目で、車体の剛性確保を優先していることもあって、両足を着こうと思うと結構足を開いて下に下すことになり、結構つま先ツンツンレベルになりやすいかもしれません。
コーナリングやブレーキング時の車体の歪みやジオメトリーのブレを抑えるためのボディとして、必然と言える太さと足つきの悪さ。
シートもある程度BMW水準の座り心地の良さを確保するため厚みがあり、足つきの悪さを助長しているとも言える。
信号待ちの際にはシートの前端にちょこんと腰かけ足を下すか、もしくは片側にお尻をずれして片足ベッタリ着くようにするなど、工夫が必要かもしれません。
この辺は慣れの部分。試乗したときなどは結構緊張感を強いられますが、自分の所有物となればある程度は気楽に扱えるようになることもあるかも。
エンジン停止での取り回しではシートに座ったまま足をジタバタするよりも、降りてハンドルとタンデム用のグラブバーやシートに手を添えて動かした方が楽かもしれません。
一度走り出せば不安なく軽快
走り出してしまえば車両の重さや足つきの悪さは吹っ飛び、大排気量のスクーターとして快活に走り、コーナリングも安楽に楽しめるバイクと言えると思います。
高速道路の100㎞/h巡行もかなり快適にこなすことが出来るので、ある種ツーリングに不足の無い適性を持っていると思います。
C650スポーツはスクリーンが手動で調整ができ、スクリーンを起こし気味にする(起てる)と頭部・ヘルメットに受ける風をかなり少なくできます。
ボディの流れるようなフォルムが若干崩れますけども(笑)
ハンドルの奥にあるネジで3段階に調整可能。走行中に調整はできないので、走るステージに合わせて事前にセッティングが必要でしょう。
グローブを着けたままでもカチャカチャいじれるフィンタイプの歯車。
調整することで快適なロングツーリングが可能になります。
バイク用ナビにもメリットがあるかも
純正オプションでナビを付けることもできます。
道に迷う不安を少なくすることで、足つきの不安も消すことができるかも?
停車して地図を見るというのも減らせれば走り続けて足を着いたりUターンで取り回しを苦労したりするという心理的な負担を減らせます。
スマホをナビ代わりに使うというのも一つの手ではありますが、グローブのままで操作出来たり風雨にさらされても大丈夫だったり、落下を心配することが少なくなったりなど、バイク専用ナビもメリットはいくらかはあります。
BMW製のナビはナビゲーターと言われるシリーズを展開していますが、ガーミンからOEMで供給を受けているBMW純正ナビ Motorrad Navigator Vと言う型式のものが最新でしょうか。
ガーミンは各バイクメーカー・ホンダ・ヤマハ・ハーレーなどにOEMでナビを供給していますが、2017年1月時点ではBMWにだけ最新モデルが供給されているようで、バイク用品店で売っているものを含めて市販されているのは型番的にちょっと古い物が出回っているようです。
地図情報や性能はさほど変わらないそうですが、CAN-BUSコネクターを使っての車両とのコネクティビティが向上しているなど、ちょっとしたグレードアップが果たされているそうです。価格が取り付け工賃合わせて10万円前後と高めですが・・
AMPSホールパターンのナビのクレードルがハンドルのセンターに穴あけ加工をして装着するというパターンが多いようですが、穴あけ加工を嫌う方にはブレーキのマスターシリンダーに取り付けるマウントなどを社外で用意すればやってくれないこともないようです。
RAMマウントやテックマウントなどを自前で用意するってことですね。
AMPS規格のナビのホルダー側の互換性としてはユピテルのバイク用ナビであったり、RWC X-rideと呼ばれるモデルの海外製のナビなどを装着は出来るようです。
BMWバイクとの車両情報との接続は出来ませんが、内蔵バッテリー搭載の充電式なのでスタンドアローンでも使用可能、USB接続や電源取り出しなどで使用することも可能ではあるようです。
マフラー交換で取り回しがラクになることも
冒頭でも触れましたが、純正オプションのアクラポビッチのマフラーについても情報を少々。
純正で用意されるだけあって音量はほとんど変わりません。ユーロの音量規制と日本の音量規制が近づいたようなので、導入も容易になってはいるとかで、車検も問題ないそうです。
音変わんないならメリットは・・となりますが、スリップオンタイプでも1.5㎏~2㎏の軽量化になるようで、取り回しで楽になるとか。
たったそれだけ・・となりそうですが、バイクってむき出しの乗り物で軽量化の余地があまり残されてないので、コストの兼ね合いで重くなりがちな部分の軽量化が一番手っ取り早いとのこと。
マフラーと、ホイールくらいしか大きく削る余地はないんだとか。
15インチのマキシスクーター用の社外マグネシウムホイールなどはあるはずもなく、マフラーで手軽に軽量化、+見た目(笑)といったことでマフラー交換はメリットアリ、とのことです。
画像はC600GT×アクラポビッチ
アクラ管が装着された車両も乗り比べる機会があって、正直な印象だと、音量はやはりさほど変わらないと思います。
が、50~80㎞/h以上の高速域の伸びが良くなっている印象ではありました。
抜けが良くなっている分50→100㎞/hまでの加速の伸びなどが良くなっているようで、純正のフンズマり感は払しょくされている感じで、高速道路を使ったツーリングをする方にも良いアイテムなのかとも思いました。
逆に50㎞/h以下の街乗りメインであればなくても良いのではないか?とも思います。
AKRAPOVIC(アクラポヴィッチ) マフラー アマゾンでも売っています。
純正オプション価格とほぼ変わらず、Cシリーズだと8~10万位ですね。(販売時期や年式によって異なります)
他のマキシスクーターとの比較
同じく大型区分のビッグスクーターである
ヤマハTMAXも同等のシート高800㎜前後、
アプリリアのSRV850はシート高は780mm
スカイウェイブ650はシート高は760mm
となっており、それぞれシートに幅はあり、足つきは同等程度でしょう。
人によって手足のリーチで跨りやすい、取り回しやすいなどの相性もあるので乗り比べるのがベストです。
C650シリーズやTMAX、スカイウェイブにおいてはローシート仕様やローダウン使用も各販売店でやってくれるようではあります。
ローシートへの換装2㎝前後ダウン(4~8万円前後)、ハイパープロのサスキットなどでフォークインナースプリングやリアサスのバネのみ交換などで2~4㎝ダウン(6~10万円前後)などもあるようです。
新車価格の1割に迫ろうとしますので、割にあうと思うかどうかは微妙なところ。
3年で乗り換えとかだとちょっともったいない感じでしょうか。
バイクを自分好みに染めていくのも楽しいものですし、選択肢も少ないなりにあるので、ぜひ実車を何度もチェックして見ましょう!
ビッグスクーターでロンツー?BMW C650GT マイチェン前のテストライド
過去記事もご覧くださいね C650スポーツ試乗記のコメント欄などもリアルな声として参考になればと思います。