シンクロウェザーは冬用履き替えスタッドレスの代わりになるのか
忖度なしにダンロップ系販売店のリアルな声をブログで解説!
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新しいオールシーズンタイヤ
2024年10月に発売開始となった新タイヤ住友ゴム(ダンロップ)SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)。新技術「アクティブトレッド」が採用され、水や温度に反応してゴムの性質が変化する新世代のオールシーズンタイヤとして大々的にPR。
アクティブトレッドでは、特殊な素材をゴムに混ぜ込むことで、低温や雨天時にタイヤが軟らかくなるように性質を変化させる夢のタイヤかのように謳います。
大谷翔平選手をメインキャラクターに据え、マーケティングにも相当力を入れています。
サマータイヤとしての性能も、凍結路にも対応したオールシーズンタイヤとしての性能も高次元でバランスしている、と。
そこまでの性能なのかというと、比較対象と解釈に依る部分もあります。
何年かに一回はオールシーズンを大々的に打ち出したりする業界・メーカー側の思惑も見え隠れしますよね。
スタッドレスほどではない?
氷上特化型のスタッドレスタイヤと比較した場合には、氷上性能は劣ると、ダンロップ系のタイヤ屋さんは語ります。
冬タイヤの代替品と目指すわけではなく、今後、夏タイヤの代替品になっていくことを目標にするとのこと。
コマーシャルや特設サイトの異様な持ち上げっぷりなどを見ると、オールマイティな夢のタイヤのように見えるけどね。
https://tyre.dunlop.co.jp/special/synchroweather
オールシーズンタイヤは夏タイヤよりも走行音が大きく、冬タイヤよりも滑りやすいという中途半端な存在というイメージよりも、各方面に高い性能を発揮するとしている。そうPRしたいらしい。
だがしかし、実際にショップに足を運んで説明を聞いてみると、『比較するタイヤのレベルが古くて低いもの』『LeMan(ル・マン・シリーズ)やVeuro(ヴューロ)との比較では遠く及ばない快適性や静粛性、そしてグリップの感触の良さ』『スタッドレスのWM02(Winter MAXX02)はひと世代前のスタッドレスで今はWM03(Winter MAXX03)が超絶進化して氷上ブレーキ・グリップも格段に上』ウィンターマックス03は02から11〜36%(氷上コーナリングや摩耗後氷上ブレーキテスト値)も性能が上がる、そしてシンクロウェザーはWM02よりも5〜10%程度落ちるとかとか。相対的な比較でいくと、現行のWM03よりもシンクロウェザーは15〜30%程度劣る性能に着地しそうだとかね。ここらへんは突っ込んじゃいけないらしいwww
ドライ性能とウェット性能を高めた高速走行向きのスタッドレスタイヤをオールシーズンタイヤとして売り出しているイメージだそうな。耐摩耗性を上げ、夏も使えるそこそこの性能のスタッドレスみたいな。
トレッドパターンもまあまあスタッドレスタイヤ寄りですしね。
冬交換用タイヤではない
上記のハナシを交えて、シンクロウェザーは冬に履き替えるタイプのスタッドレス代替タイヤではありません。
シンクロウェザーは純正タイヤをリプレイスして履き潰すのがメインの用途。
夏、冬とタイヤを使い分けている場合アルミホイールとタイヤを2セット用意して、交換作業を年2回:サマー⇒スタッドレス⇒サマーと行き来しますよね。シンクロウェザーであれば、2セット用意せずに交換工賃・作業の手間、保管場所の問題を、妥協を少なめにかなりのレベルでは解決できそうってところです。
数年に一度雪が降るような地域や稀に早朝深夜に凍結するような環境では無理にスタッドレスを準備しなくてもよくなります。
他方で、スキーやスノーボードなど雪山に毎週のように通うのであれば冬季にはスタッドレスタイヤに履き替えて運用したほうがベターです。
今はまだ高価格
コスト面でもシンクロウェザーはマーケティング的に販売当初(2024年第3四半期)は定価販売縛りですので、サマータイヤ・スタッドレスタイヤと比較してトータルでもかなり割高です。
住友ゴムダンロップではタイヤ価格についてはオープン価格を用いていたが、シンクロウェザーでは希望小売価格を設定していて、販売店に当面の値引きを禁じているもよう。カカクコムなどでの価格掲出もないし、通販でも値引き販売は今のところはないですね。販売経路を限定してプレミア感を出す認定店制度も導入し、値引き販売したら即座に解るようになっているようです。
サイズ展開も充実しているように見える反面、売りたい対象の絞り込みも透けて見える部分もありますしね。
品薄商法で利益率を上げるような社運をかけたマーケティング戦略、それに見合う期待感を持たせたシンクロウェザー、クルマの使い方・乗り方や環境に合わせて適宜比較してチョイスしましょう。
場合によってはスタッドレスタイヤセットを用意したほうが良いケースもあるでしょう。親身になって相談に乗ってくれるタイヤ屋さんと巡り会えると良いですね。
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