シンクロウェザーのターゲットは国産車?サイズ展開から読み解く

話題のオールシーズンタイヤ・シンクロウェザーは高価格でサイズ展開は偏っている?その理由を紐解いていくと…


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新世代タイヤのシンクロウェザー

“水”と“温度”でゴムの特性が変わる(Switchする)という、ダンロップの新型オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」は2024年10月に発売を開始しています。

アクティブトレッドという新機軸でオールシーズンタイヤをレベルアップさせ、スタッドレスに負けない程度の氷上・雪上性能を発揮、サマータイヤとしても最低限の仕事をするくらいにベース性能の高さをウリにしています。

まるで理想の性能のタイヤのように見える

発売したばかりで価格は高めではあるものの、まずは国産車をターゲットにサマータイヤからの代替を狙っています。

サイズ展開見たら国産の量販車種を狙っているのも一目瞭然ですよね?とタイヤ屋さんも言っていました。

サイズとメーカー希望小売価格

まずは以下のように価格とサイズを列挙していきます。初期発売サイズは40サイズで、順次22インチまで合計100サイズ以上に拡大する予定。

以下の表は、https://tyre.dunlop.co.jp/special/synchroweather/sizelist より(2024年10月発売開始時点のメーカー希望小売価格とサイズ展開)

SYNCHRO WEATHER タイヤサイズ/メーカー希望小売価格一覧

商品コードタイヤサイズラベリングMFSEXTRA
LOAD
低車外音
タイヤ
メーカー希望小売価格
転がり抵抗性能ウェット性能税込(本体価格)
357795195/50R19 88HAb¥47,080¥42,800
357814225/55R19 103V XLAb¥57,860¥52,600
357815235/55R19 105H XLAb¥55,770¥50,700
357792225/40R18 92V XLBb¥65,780¥59,800
357806245/40R18 97V XLBb¥69,630¥63,300
357807215/45R18 89WBb¥55,550¥50,500
357793225/45R18 95V XLBb¥58,960¥53,600
357808235/45R18 98V XLBb¥64,020¥58,200
357810215/50R18 92VAb¥53,460¥48,600
357794225/50R18 99V XLAb¥52,030¥47,300
357809235/50R18 101V XLAb¥52,030¥47,300
357796225/55R18 102V XLAb¥51,260¥46,600
357811235/55R18 104V XLAb¥50,930¥46,300
357812225/60R18 104V XLAb¥46,640¥42,400
357813235/60R18 107V XLAb¥47,850¥43,500
357804205/45R17 88V XLBb¥47,300¥43,000
357802215/45R17 91W XLBb¥47,740¥43,400
357803225/45R17 94V XLBb¥50,930¥46,300
357785215/50R17 95V XLAb¥46,750¥42,500
357784225/50R17 98V XLAb¥49,060¥44,600
357805205/55R17 95V XLAb¥42,350¥38,500
357787215/55R17 94VAb¥43,010¥39,100
357786225/55R17 101V XLAb¥47,080¥42,800
357790195/60R17 90HAb¥34,650¥31,500
357788215/60R17 96HAb¥40,810¥37,100
357789225/60R17 99VAb¥42,790¥38,900
357791225/65R17 106H XLAb¥40,040¥36,400
357799195/55R16 91H XLAb¥35,530¥32,300
357780205/55R16 94H XLAb¥35,860¥32,600
357800195/60R16 89HAb¥33,770¥30,700
357781205/60R16 96H XLAb¥32,670¥29,700
357782215/60R16 95HAb¥34,650¥31,500
357783195/65R16 92HAb¥30,250¥27,500
357801205/65R16 95HAb¥35,530¥32,300
357797165/55R15 75HBb¥23,100¥21,000
357798165/60R15 77HAb¥22,880¥20,800
357776185/60R15 84HAb¥26,730¥24,300
357778175/65R15 88H XLAc¥21,450¥19,500
357779185/65R15 92H XLAc¥24,310¥22,100
357777195/65R15 91HAb¥26,730¥24,300
同サイズのタイヤと比較するとかなり高価格帯のお値段

サイズは先頭の3ケタがタイヤ幅、/の後が扁平率(タイヤの分厚さ)で、Rがホイールの直径でインチ表記となっています。

転がり抵抗では一部Bレベルがあるものの、ほとんどがA。ウェット性能は一部15インチでcとなっています。

MFSは、MAX FLANGE SHIELDの略で、リムプロテクター付きタイヤを指します。

XLはExtraLoad(エクストラロード)で、耐荷重性能を高めたモデルで、重量の嵩むSUVやEV、商用バンなどに使用も可能となっています。

現状はラインナップでは全て低車外音タイヤとなっています。

シンクロウェザーのサイズ構成は、軽自動車の中でも上位車種・上位グレード向け15インチから、トヨタに寄せた19インチまでのイメージです。

最安サイズでも¥21,450~であり、最も高いのは245/40R18:¥69,630といった価格帯。同サイズのスタッドレスダンロップ WINTER MAXX 03(3万円弱)やダンロップ VEURO VE304(実勢価格3万円強~)ダンロップ SP SPORT MAXX 060+(実勢価格3.2万円~)と同サイズで比較するとかなり割高。

ホイール代は別として、タイヤだけなら2セット買える価格です。当面は定価販売の様相ですのでかなり割高でコスパの悪い選択肢となり得るのが注意点ですね。

国産車向け、軽自動車は切り捨てご免

サイズラインナップの表から一部注目点をピックアップすると、まず19インチの大径サイズがランナップが少ないです。

195/50R19 88H
225/55R19 103V XL
235/55R19 105H XL

3種類ですが、まずこの195/50R19というのはトヨタ新型プリウス60系専用のマニアックなサイズwww 幅狭い19インチってプリウスのデザインのためのヤツじゃん!!

225/55R19はハリアーやCX5などの純正サイズ。
235/55R19はRAV4やエクストレイルなど、やはり売れ筋の所を抑えています。

幅に関しては、 245/40R18が最もワイドで高価、レガシィ、レヴォーグやWRXシリーズなどが適合、ここはややニッチだけどオールウェザーな走破性と4WDのシナジー狙いが読める。

扁平率は225/40R18と245/40R18の2種類が40%扁平でもっとも薄っぺらいタイヤ扁平となっており、低扁平のラインナップとしては少ないですね。

15インチから~という設定は、軽自動車の上位グレードや、カスタムグレード・エアログレードなどの15インチ車両への代替狙いのみで、エントリーグレードの14インチは眼中にない設定です。軽自動車は一部上位グレード以外は除外しています。エントリーグレードなどで14インチ車を選ぶ時点で高価格なオールシーズンタイヤであるシンクロウェザーを比較・検討することはないと切り捨てた格好です。

ワイド・低扁平・EVや輸入車向けサイズは来年か

ダンロップシンクロウェザーは、初期発売サイズは40サイズで、順次22インチまで合計100サイズ以上に拡大する予定となっています。

順次シンクロウェザーのタイヤサイズは展開される

現状では輸入車に多い前後異径・前後の幅違いサイズにはほぼ対応不可です。
MercedesBenzのAMGラインとか、BMWのMスポーツ、LexusのIS Fスポーツなどリアタイヤが2~3センチほどワイドになるような車種は取り残されています。

輸入SUVやEVなども同様に、19インチや20インチ以上でワイドなタイヤ設定となっているモデルに関しては、耐荷重やタイヤライフ・寿命が犠牲になりそうで少し開発が遅れているとかもあるらしいですね。EVはスタートダッシュトルクで摩耗が激しいと話題にもなっているので、対応は慎重なのかも。

基本的には純正タイヤに置き換わることを主眼にしている中で、サイズ展開の要望は既にダンロップ系販売店からフィードバックが行っているようではあります。

上のサイズは22インチまで拡充とありますが、LexusLX・RXやMercedesBenz・BMWなどの上位モデルへのマッチングで夏冬で履き替えないで良いタイヤとしての需要も取り込めるかも。特に法人需要などではスタッドレス履き替えなくて良いのはメリットか。20インチや21インチはトヨタでも採用が増えており、クラウンクロスオーバーやレクサスNX(Fスポサイズ)なども出てくるでしょうね。

まとめ

新型オールシーズンタイヤのシンクロウェザーは、高い次元でバランスした次世代タイヤではあるものの、まずは国内市場向けにどこまで知名度を伸ばせるかが勝負です。

タイヤサイズのワイド化や低扁平で大きいアルミホイールサイズとなると、タイヤの溝的に厳しい部分があり、耐久性・寿命の部分でのバランスが難しそうですが、早期にサイズ充実させてほしいですね。

総合性能的に比較すればスタッドレスに履き替えた方が良いケースもあるし、通年で履きつぶす方がメリットが大きいケースもあるでしょう。ネックとなるのは価格面での比較で、定価販売のうちはシンクロウェザー1本で夏冬タイヤ2本分くらいの価格となると、性能の割にかなり高い価格だと思います。

タイヤショップでよく相談の上、比較検討されると良いでしょう。良いショップ店員さんと巡り合えることをお祈り申し上げます。

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