CB1100RS、下手にカスタムしないでコレに乗れ!試乗インプレ②
ベーシックバイクのお手本にRS?CB1100RS試乗インプレ① からの続きです。
※当サイト内アフィリエイト広告等が表示されます
リッターバイクの新基準
リッターオーバーバイクのスタンダードの基準が更新されるのではないかと思えるようなバイクです。
空冷で1100㏄で90馬力だからさほど馬力を絞り出しているわけではないですが、必要十分。
CBというモーターサイクルの特性としては馬力を抑えている分耐久性や燃費、信頼性にパラメータが割り振られてるような気がします。

マフラーの長さが少し短く設定されているとかで、少しパルス感が増している、とのことですが、4気筒の滑らかな回転感の排気音。
排気量相当に図太い低音も響きます。
アクセルのツキ、レスポンスの良さと、どの回転域からでも加速体制に入るトルクバンドの広さを感じ、そしてパワフルさと乗り手の望む挙動への従順さが高い次元で達成されているのが解ります。
走り出してしまえば次に足を着いて停車するまで、280kgを超える車体の重さを感じることは無いと言えます。
重量級のバイクの形容でよくありますが、走り出せば重さを感じない、とか、アクセルを捻れば軽さすら感じる、とはまさに言い得て妙ってところです。
走りの部分に関しては、前後17インチでサスも引き締まった感触で、現代的なビッグネイキッドのフィーリング。
SSからカウルを剥ぎ取ったストリートファイター系ほど剛性感やダイレクト感はなくとも、一般的なスポーツ走行に物足りなさを感じさせない乗り味であると思います。
風をモロに受ける、ということを除けば、高速のクルージングもラクラクこなせる感じです。
あまり飛ばさず、クルーザー的に風を切って走っても楽しめる感じですね。
余裕のある排気量でのクルージングも良いですが、コーナリングも中々のもの。
バイクの扱いがうまくなったと錯覚させてくれる挙動です。
十分に力強く速く、そして扱いやすい
なぜ、扱いやすいのか?を掘り下げていくと、アクセルの挙動が滑らかで、コーナリング中のパーシャル回転域のキープのし易さと言うのがあるように感じます。
コーナリング中のアクセルのオンオフはアグレッシブに走る際のリズムとも成りますが、過敏に反応しすぎるバイクだとギクシャクしがち。
CBとかだとそういった挙動変化が抑え気味にしつけられ、扱いやすいのかなぁと思います。

CB1100RSにおいては、コーナリング中のアクセルオンに対しても車体が次にどういう風に姿勢を変えるのかを乗り手が感じやすいようにセッティングされているように感じ、17インチの十分なワイドさのタイヤに上手く体重をかけやすいようにできている。
こういったトータルのバランスが良く、走り易いのかな?と思います。
もちろんベテランライダーがリズミカルにアクセルのメリハリをしっかりと付けてコーナーを颯爽と駆け抜ける、というのも相当なハイペースでこなすことも可能。
ラジアルマウントされたブレーキは効きもタッチもかっちりとしていますが、握り込みにほぼ比例してストッピングパワーが発生し姿勢変化やGの発生もほぼ人間の感覚とマッチしていて本当に扱いやすい感じです。
一時期のBMW(R1150くらいの世代)などは握りに対して思いのほか減速Gが発生したりとか、国産BIGバイクは握り込まないと効かないな~なんて、クセがあるモデルもあったな~なんて思いだしたりしながら、『意のまま』 というのをしっかりと狙っている作り込みをCB1100RSからは感じます。
なにをもってセグメントのスタンダードとするか?という話もありますが、ビッグネイキッドというジャンルでクルーザー的にも、走りを楽しめると言うのも、いろんな意味でのバランスが高次元で達成されている素敵なBikeあると言えると思います。
そういったstandardバイクでありながら、各部の作り込みは素晴らしく、見ているだけでも楽しめると言う付加価値も備わっているのではないかと。

丸型なのにLEDのヘッドライトであったり、タンクの造形の美しさであったり、上質感、良い物感が上手く醸し出されているように感じます。
ポテンシャルは高いため、いろんな使い方に応えてくれるバイクだと思います。
ツーリング適性を高めるアイテムたち。TOPケースやリアキャリア、DC電源ソケットなども純正ACCESSORYであったりします。
乗り換える前の車両にトップケースを着けていた人は次に購入するバイクにもトップケースを着ける確率は9割を超えるとか?
大排気量バイクゆえに遠出にも向いていると思います。ネイキッドのスタイルを活かしてツーリングをするのであれば、ヘルメットの静音性にこだわったりするのも良いかもしれません。
季節にもよりますが、フルフェイスの方が快適性が高いかと。
CBは所有欲も満たす
CB1100RSの車体価格は
137万8080円~
となっています。やはり良いお値段しますね(^_^;)
着けられるオプションも多くないので、値引きは10%できれば良い方のようです。
所有欲を満たすバイクであり、クラシカルなCBというバイクの歴史を好きな人にも向いている。
そして走りは十分にスポーティで現代的な仕上がりで物足りなさを感じない。
下手に中古のCBで足回りなどにカスタムを施すよりも完成度高く美しい仕上がり。
前後17インチでサスが決まってマフラーもショートに、ホンダカスタム完成形のお勧めのバイクと言えるでしょう。
CB1100EXや、ちょっと古い世代のCB、もしくはその他のビッグネイキッドの前後18インチのようなレトロな足回りはいずれ物足りなさを感じるであろうから、むしろ個人的には積極的に選んでほしいと思えるほど。
下手なカスタムでバランスを崩すよりも、ノーマルでモダンに完成度を上げてきたRSこそスタンダードラインに上げても良いのではないか?というポテンシャルを感じます。
純正のアクセサリーやスクリーンなどの追加くらいにして、なるべくノーマル然とした感じでキレイに乗ってほしいBikeかな、と思いました。