MV AGUSTA ブルターレ800 2016MY 試乗インプレ!
前回の記事で日本仕様と本国仕様の差などについて触れました。2016年仕様のブルターレ800に試乗したので、インプレッションを記事にまとめたいと思います。
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ブルターレはそのままでもフルパワー
ブルターレ800は直列3気筒、11500rpmで116(125かも?)馬力を発揮する本国と同一仕様のモデルです。本国仕様にしないでもそのままで輸入したままフルパワーを堪能できるモデルです。
今のところ本国仕様と共通スペックとマフラーなのはブルターレ800だけだそうで、2016年4月から順次日本に入ってきているとのことです。
ブルターレ800は兄弟車というか派生車種が多く、スペック重視のRR、ドラッグスター、上級バージョンのドラッグスターRR、F3 800、ストリートモタードのリヴァーレやストラダーレ、グランツーリングモデルのツーリズモヴェローチェ、などなど多岐にわたります。
800㏄のシリーズはアグスタにしては価格も安く、200万円弱で様々なカテゴリーと強い個性を選べるようになっています。
800㏄の3気筒エンジンはリッタークラスのエンジンに匹敵するパワーとトルクを実現していて、ピーキーなものを想像していましたが、意外と扱いやすい出力特性です。
電子制御デバイスでABSやトラクションコントロール・システムを備えているので唐突な挙動変化は起こりにくく、アクセルを開ければ恐怖心無くハイペースな走行が出来る印象です。
レーシーでハイテク
排気音はかなり強烈に響き、パワーは特定の回転域から堰を切ったように盛り上がりが有る感じです。
トライアンフのミドル3気筒のモデルよりも排気音はけたたましく、高回転では突き抜けるような感じがあります。
トライアンフもスポーティな印象だと思ってましたが、アグスタは総じてレーシーなんだなと思います。
ポジションはアップライトでコンパクト、シート高はちょっと高め、167kgの軽量な車体に短めのホールベース、マルゾッキ製倒立フォークのフロントサスペンションとSACHS(ザックス) プログレッシブリアショックを装備し、路面の追従が良くアスファルトを噛むようにものすごく良く曲がります。それでいて直進安定性も良く、振られたり、捻じれたりを感じたりはありません。
エンジンのバイブレーションもあまり感じず、振動よりも音の激しさの方に酔いしれるタイプですね。
シフトチェンジに関してはオートシフターなるものが入っていて、ニュートラル前後の変速以外はクラッチなしで操作できます。
クイックシフターは少し操作感が固く、BMWなどに装着されているものと操作感は同じように感じました。3速以上でないとショックが大きいような・・・下請けメーカー・パーツサプライヤーは同じなのかな?
ブレーキはラジアルマウントのブレンボ製の物が前後に装備され、ABSとの協調制御でアンチノーズダイブ機能もあるそうです。
サスの設定はやや硬めでノーズダイブも少なめと感じましたが、イロイロなメカニズムが協調してのそこそこの快適性とシャープな乗り味を両立しています。
コーナーでも高速走行でも楽しめますが、スクリーンがないため風はモロに受けます。リアキャリアやパニアケースなどは設定がなく、ツーリング適性はあまり高くないですね。そういった方は違うモデルの方がオススメかも。峠やサーキットのファンライドに赴く人向け、もしくは芸術品のような美しいバイクを手元に置きたい人向けなようです。
美しさ、と言った面では、配線の処理やその他、日本車や輸入他メーカーに比べても美しくない部分も散見されました。
むき出しの部分や、タイラップやその他・・・そういった耐久性にも不安を感じなくもないですね。
走っていて振動でネジが落ちるとかいうことも結構あるようで、ハーレーか!とツッコミを入れたくなる部分も多いです。
アグスタのエントリーは安い
車両価格は EAS(クイックシフター)/ABS装着 ¥1,490,400~ MVアグスタにしては安いです。
むしろラインナップ中最安値であったりします。値引きが余りできないようで、用品・パーツのサービスを少々、といったところです。
他のアグスタのモデルだと本国仕様のマフラー換装や、CPU書き換えによるフルパワー化などでお金がかかったり、車種によってはサービスだったりと言ったことがあるようです。
NEWモデルになったばかりとかだとあまりダイナミックなサービスや値引きはできないそうです。
欧州と日本の騒音規制や排ガス規制、その他関係法規がやや近づいたとのことで、今後導入のモデルなどはほぼ本国仕様になっていくとのことで、期待しましょう。
MVアグスタ試乗記続編① ストラダーレとツーリズモベローチェ