古いビーエムのバイクってどうなの?BMW Bike K1200RS 2005年式最終型インプレッション
1997年に K1200RS が登場、BMWのバイク乗りの間での独特の呼称ととして、横置きの~とか縦置きの~とか、水冷とか空冷とか、いろいろありました。
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今回試乗したちょっと古いK1200RS は、縦置き1200㏄直列四気筒水冷エンジンを搭載したモデル。
このころのモデルはそれまで BMW が自主規制してきた100馬力の壁を軽く突破するもので、日本に上陸したモデルは130馬力仕様で掛け値なしのパワーを発揮するモデルでした。
味のある4気筒から、スムースによどみなく回りきるシルキーな4気筒へと変貌を遂げた時期でもあるかもしれません。
BMWの多くの大型バイクは、テレレバーという独特のサスペンションをフロントに、リアはシャフトドライブにパラレバーというリンクを介したサスを装備。
このシステムはフロントのノーズダイブが非常に少なくなる機構で全体的に姿勢変化が少なく、BMW独自の乗り味を実現していました。
時速200キロオーバーのスピードで、巡航することが可能な作りこみをされており、速くて疲れないGT系の出来栄え。
インテグラル ABSというブレーキ、部分的な前後連動制動力強化反応式ブレーキともいうべきものだろうか。
効きの立ち上がりはマイルドですが、人間の意志よりかやや強めに制動力が立ち上がり、強いというかしっかり感があるフィーリング。
早く遠くに安全にというのがテーマにあると思います。
290kgという超ヘビー級の車重ですが、足つきは良好、低重心化されており、またがってしまえばハンドルまでそこまで遠くなくコンパクトで安心感すらある。
ハンドルバーの高さはやシート高(770/800mmの2段階)調整可能でポジションを取りやすいエルゴノミクスデザイン。
いろいろな体格に合わせられると思いますが、身長160㎝以下はかなりキツイかもしれません。特に推し歩きや取り回しは大変かも。
排気ガスを浄化するキャタライザー、シート下に常設されたヘラーソケット(12V電源)があるなど、現代の快適性と環境性の水準を上回るバイクづくりをもう20年近く前からしていたと言えます。
中古で流通しているBMWのバイクは走行距離がかなり伸びているモデルが多く、50000KM超えてもそこそこの高値をキープしているケースがあります。
もとの新車当時の価格が200万円を超えていたりすると必然といえば必然ですが、そういった場合はやはり、可能な限り試乗するべきで、できれば同型後継車種の新車にも乗ってみるべきです。
ノスタルジックなものもいいですが、新しいものにはさらなる進化と付加価値があるかもしれません。
中古の場合は始動系やABSなどの電装系に不安がないかのチェックと、独特の足回りのシステムにガタがないかをチェックです。年式的に古いものや、走行距離40000~50000を超えてくるとハンドルステム・ポスト、ようするにハンドルの付け根にガタが来ている場合もあり、高速域での震えが大きかったり、路面との設置感が希薄なったりといったことがたまにあります。
乗ってみないとわからない部分でもあるし、新しいバイクの場合はどんなもんか?知らなければ比べるべき基準もわからず、こんなものか?と、なってしまうかもしれないので本当によくチェックしましょう。
もし見て跨って、推し引きして揺すって違和感を感じたら、直感を信じてパスした方がよさそう。
いくつかのバイクに触れることで感覚が研ぎ澄まされるので、比較は大事ですよ。