トリシティ300重い遅い足つき悪いと欠点多いけど、電子制御自立式3輪バイクの美点とメリットもある試乗インプレ①

トリシティ300を選ぶ理由とは何か?なぜ300で、そして結構お高いし…コアな人気しか無いのでは?とある意味話題のバイク。試乗する機会があり、ブログで解説していきたいと思います。


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292cc29馬力で237kg:95万

その数値の羅列を見て、売れるの?と思う方もいるかも知れませんね。

最高速がどの程度なのか?気になったりもしまよね。軽快に走るのかしら?って。

ポテンシャル低そう、と思ったり、なぜ250ccにしなかった? もしくはなぜ400ccにして重量に対しての余裕を目指さなかった? と疑問に思う声も多いことでしょう。ヤマハには古くはグランドマジェスティ400という2輪のセダンを目指した余裕のあるエンジンもあったし、リソースはありそうってね。

292ccという排気量になったのも、単純に海外仕様というオチで、現代のマジェスティ250、もとい、XMAX250のエンジンをベースに排気量アップをしたもので、日本的には車検が必要なカテゴリーに属することになります。

そして、3輪でオートマだから普通免許(自動車の)で乗れる?と勘違いされる方もいたりするようですが、さすがにそこまで普免のオマケでは乗れません。個人的には125ccまでは普通免許で乗れても良いような…とは思うものの、なかなかそこまでの規制緩和とまでは行っていないのです。中型バイクにカテゴライズされます。

メカニズム的にもスイッチひとつで電子制御で立ちゴケをしない自立するバイクとしての新機構を盛り込むなどしつつ、独自のフロントのサスペンションシステムなどで専用パーツが多いことが欠点で、コストが嵩むこともあってトリシティ300 ABSは 957,000円 という価格設定になっています。

割高に感じるものの、見た目のインパクトの強さ、唯我独尊な存在感とボリューム、ちょっとレアな車種とのことで個性派ゲテモノ好きのライダーの支持を集め、400cc以下のカテゴリーでまあまあ売れているそうです。そんなに販売ズッコケたりはしていないし、YSPのショップによっては納車まで4ヶ月~6ヶ月程度かかったり(一般的には2ヶ月以内が多いそうですが)、ボディカラーによって+1ヶ月など生産台数も多くないこともあってか待つ時は待つそうです。ちなみにトリシティ155が出始めた時も長納期だったりするなど、やはりコアなファンに支えられているそうで、トリシティ125→155→300と乗り換えているマニア(?)もいるそうです。毎回トリシティを下取りに入れて新しいトリシティにするみたい。そこまで惚れ込むなんてステキ☆

人気の高いトリシティ155

トリシティ125、155は全長的にもう少しコンパクトに作られ、動力性能にもう少し余裕が欲しいとの要望に答えたのがトリ300。

なので結論的にはソコソコ売れている、人気とまでは行かないかもしれないけれども、評判のバイクと言えそうです。

サイズなど比較してみる

トリシティ300のサイズは大きい。

全長/全幅/全高2,250mm/815mm/1,470mm
トリシティ300のサイズ

ヤマハの二輪市販車として、初めて搭載された「スタンディングアシスト」と呼ばれる自立機能を備えたフロント周りを中心にスペースを食っており、長くてワイドで市街地のすり抜けには向いていないかもしれず。ハンドルがワイドというだけでなくて、フロントカウルや前2輪のトレッドも広く感じます。すり抜け時に接触に注意ですね。

237kg シート高:795mm となっていて、シートの形状、ステップ周りの造詣などを踏まえて脚付きは結構しんどい部類です。フィーリング的にはマキシスクーターレベル。ヤマハで言えばT-MAXくらいの感じでしょうか。

大排気量スクーターくらいのレベルですので、小柄な人にはかなり扱いづらいサイズ感とも言えます。欧州仕様的なバイクの欠点でもあります。

足付き性もさることながら、シートからハンドルまでの距離、ハンドルの幅など小柄な女性などでは相当厳しい設定とも言えそうです。ワイズギアなどからリリースされるローダウンシートなどでのカスタムを検討しても良いかもしれません。

300㏄のビックスクーターと考えると、アシ代わりに気軽に乗り出せるかと言うと微妙で、大きく取り回しも重く、決して手軽なシティコミューターとは言い難い部分もあります。

ナイケンとの比較

ヤマハの3輪バイクのトップに君臨するナイケンGTよりも長いボディ、とでも表現すれば大きさがヤバいってのがわかりますかね。

全長/全幅/全高2,150mm/885mm/1,425mm
ナイケンのサイズ

全幅に関してはナイケンはフロント両輪の間隔を大きく取っていることもあって、もっとワイド。スゴイフロントサス周りのボリューム感です。

267kg 116PS NIKEN GT1,980,000円 価格がトリシティ300の倍というのが欠点であり、メットインとかもありません。ナイケンは排気量や馬力・三輪車の割には重さは意外とないかもしれません。

サイズの比較で言えば、BMWR1250GSよりも長いとか言ったほうがインパクトあるかしら。

全長 2205mm イメージ的には300万くらいするバイク

アドヴェンチャーオフよりも長い・でかいってことで、問題があるとしたら、自宅での駐輪場所、そして出先での駐輪スペースなどで多少不便を強いられることになれば大きな欠点となりましょう。

TMAX560

ヤマハのマキシスクーターであるTMAXよりも長いのでね、注意しましょう。

全長/全幅/全高2,200mm/765mm/1,420mm
TMAX560

218kg 48PS TMAX560 ABS1,276,000円 となっていて、重くないし、排気量がトリシティ300の倍近くあることもあって、相当スポーティに走れます。バイクとしての運動性能や軽快感を求めるのであれば、排気量が小さく重いトリシティシリーズよりベターチョイスとなりますね。

いずれTMAXベースの3輪も出てくるかもしれません。重量増などを踏まえたらTMAXベースで3輪バイクにするのがバランス的に良さそうとも思います。

XMAX250

250ccスクーターであるXMAXとの比較をしてみると

全長/全幅/全高2,185mm/775mm/1,415mm
XMAX250

179kg 23PS XMAX ABS654,500円 なんだか今までのバイクたちよりもだいぶ安く見えるから不思議。

馬力や重量などを踏まえると、気軽に乗り回しやすいのはXMAX250となりますかね。

もちろん高速走行にもある程度は耐えられるとは思いますし、バランスの良さが感じられます。

トリシティ300のポテンシャル

29馬力を発揮する292ccのエンジンで思い車体を加速させ最高速は130キロ~程度・メーター読みと言われています。

250ccのXMAXでは最高速130~135キロくらいと言われているので、Tricity300は重量増はあっても馬力の分バイクを前に押し出す力は備わっているようです。

130km/h超えなのに遅いの?と思われる方もいるかも知れませんが、高速域での伸びが鈍い。100キロからの伸びでは軽さで優るXMAXに譲りそうです。高速道路を頻繁に使うとか、加速音の高まりを五感で感じたい方は抜けの良いマフラーを検討しても良いかもしれません。

3輪300クラスのメリット

その他の特筆すべきポイントとしては、自立する機能・スタンディングアシストも大事な役割を果たし、小柄な人でも扱えるようになる補助ともなりそう。

ちょっと凝った機構ではありますが、今後他の3輪バイクなどにも応用されていくかもしれません。

見た目のインパクト、大きいことも魅力として感じる方にはそれもメリットであり、そして乗りやすく取り回しやすいような配慮もあります。

250ccスクーターで高速を長時間走るとけっこうエンジンの振動やハンドルのブレなどで疲れたりしんどかったりしますが、3輪で安定感と剛性感がありスクリーン付き、馬力にも少し上乗せがあるので、そこにトリシティ300のアドバンテージがあり、長距離クルージングに向いているかもしれません。

トリシティ155では高速に乗れなくもない=1区間を走るとか、80キロで端っこを走る感じ
250のスクーターでは100キロクルーズで100キロ程度の距離が射程でしょうか
トリ300では120キロ区間も流れに乗って走れないこともないし、200キロ圏内は余裕、みたいな(あくまでイメージです)

ボディの大きさは良くも悪くも乗り味などにも作用しているし、見た目も見慣れるとかっこよく見えてくるような…評判なのもうなづけるものです。

通勤のアシ、というよりも、ツーリング向きかもしれません。

展示車を見て、触って、跨ってサイズ感をチェックしてみましょう!

高速走行についてなど、ブログ続きます。

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