【ランクル300】所有権契約と転売ヤー爆死と独禁法?
8月2日の報道発表を待ってリリースした方が良いのかもしれませんが、新型ランドクルーザー300系転売問題について。
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まだ、正式に発売されていないのに、オーダー殺到で転売・輸出目的の購入を排除、とのことで、個人で購入する人はもちろん、業者なども戦々恐々、予断を許さない状況です。
現在は受注停止、8月2日(月)午前の発表と同時・同日にオーダー再開予定となっています。
その正式発表でも異例の声明をトヨタが出すのではないか、とも言われています。
以前にも転売問題について記事にしていますが、若干の更新です。
業者がなぜこうも高額な車両を大量にオーダーできるか、など2部構成で綴っていきます。
いくつかの問題点について他のブロガーやメディアとは、なるべく違った視点で解説していきます。
所有権がトヨタ・又はディーラーになるのか
念書については以前に記事でも触れていますが、念書を書いたからって車を売却処分することに限って言えば、強制力は実際のところなさそうではあります。
購入の自由・売却の自由は保障されるものと思われ、ただデメリットとして、トヨタブラックに登録され、今後のトヨタ車やその系列メーカーなどでの購入が拒否される可能性が高まります。
その早期売却対策として、現金一括購入であっても、車検証上の所有権をトヨタ・又はディーラーにする、という荒技に出る可能性が言われています。
ローンやリースでないのに所有が本人でなくなるケースは稀にあり、ディーラー以外の自動車系業者でも要注意案件にはそういうケースもあるとか。
現金一括であっても1年間の所有権留保の契約を結ぶなどが考えられ、1年点検時に所有者変更等手続きがなされ、中途の解除条件が厳しく設定される可能性があります。
と言っても、それを以って直ちに車の売却が出来ないわけではありませんが、売却の際の手続きに所有者(トヨタなど)が絡んでくるので手間になります。
それでも権利として支払いが終わっているのであれば売却を押し通せます。
しかし、売ったものの契約違反で違約金・その他請求と言うのも可能ではあるでしょう。
そもそも契約時点は双方同意のもと契約締結しているとは言えども
きっと、揉めに揉めます。
正規の中途解除手続きに於いては、早急に売却する社会通念上妥当な理由があるか証拠提出と審査、購入からの期間の経過に応じて費用を取る、または書類チェックで時間を掛けて即時に転売させないようにするなどもあります。
契約の早期解除に当り、新たに何かしらの条件を附された契約・誓約が生じるなども有り得るかもしれません。(売却までの期間に応じて逓減する一定期間トヨタ車を買えない期間制限…など)
ただ、どのような形態になるかは販売する相手の信用情報、ディーラー判断か、ディーラーが稟議を本社に上げての本社判断かは分かりませんが、そういう可能性があります。
ちなみに誓約書については、トヨタ本社から共通の書式の書類を全店に配布してますが、各ディーラーが法令遵守の観点から誓約書を書いてもらっている、みたいに装ってます。結果的に全購入希望者に書かせているみたいです。
独禁法(独占禁止法)に当たるか否か
トヨタが対自動車販売業者などに関して販売を制限するのが、独占禁止法に違反するかどうか、を照会している業者さんがいらっしゃるようです。
メーカー(トヨタ)が販売先を任意に選ぶことで価格維持効果が生じる場合であったり、新規参入者等を市場から排除すると見なすか否か、自社商品の取扱いを認めた流通業者以外の流通業者への転売を禁止する「選択的流通」などが商品の品質の保持,適切な使用の確保等,消費者の利益の観点からそれなりの合理的な理由に基づくものに当たるかどうか、などトヨタの情報開示・説明責任などが争点になりそうではあります。
まぁ、そもそも個人輸出や転売ヤーを業者と見なすかも謎ですけどもね。そこは排除しても良いとは個人的には思います。
中古車(新古車)が出回り過ぎて新車が売れにくくなる、と言うのもトヨタは嫌い、ちょっとのプレ値(+数十~百万くらいのイメージ)で納期の長い車が国内で再販されることも酷く嫌悪しますが、行き過ぎると独禁法を問われる可能性が無くもないというのもあります。
ディーラーもメーカーから仕入れ販売をしており、地域の小規模の自動車屋・中古車販売を母体とし並行して新車販売を行っている事業者などもトヨタと取引していることもあります。
その卸先に差別的に扱う可能性が示唆され、仕入れ損ねたら購入する権利を主張するってことも有り得ますね。
まだ、日本で販売していないのに、トヨタが抱える訴訟リスクとして挙がってきており、販売先個人・法人すべてを網羅的に把握することも困難でもあり、選別について納得がいかない事業者・個人が訴えを起こす準備をしていることも考えられます。ランドクルーザーという車種の特性に起因するもので独禁法に抵触するものではないと、トヨタは主張することは間違いありませんが、司法の判断はどうなるのでしょうか?
業者のゴネた係争により納車が遅れるなどの悪影響は避けてほしいものです。
トヨタの法務部や専属の弁護士らももちろん万全を期しリーガルチェックを行い、誓約書の記入であったり、所有権の留保であったり、訴えがあった際には選別の根拠などを明示できるものと思われます。ただ、個別の事案に関しての電話や郵送での照会程度であれば、社内基準での判断、精査した結果今回は見送った、くらいに簡単に片づけられる可能性が高いです。
自動車系事業者によっては台数を購入できない・仕入れが出来ないことで利益を得損ねた、逸失利益(1台当り数百万など)などを求める可能性もあったりします。
トヨタが転売対策・調査で負担するコスト
以前の記事にて
過去のトヨタでの購買履歴などの社内の情報も精査され、短期間でランクル・プラド・アルファード・ハイエース・ハイラックスなどを売却した人はチェックされる模様。
過去ブログ:【スクープ】ランドクルーザー300納期・誓約書・輸出転売リスク・ブラックリストを解説
と簡単な紹介となっていましたが、具体的には登録事項等証明書 保存記録の調査などをトヨタ・又はディーラーがやっていたりします。
1通出すのに300円~1000円程度かかります。
車検切り、登録抹消、名義変更、リース会社所有、などなど履歴が分かります。
前々から定期的にやっている事で、無作為・販売した車両をランダムにチェックしたりする程度だったものです。
一時期は特定の車種・アルファード・ヴェルファイア・ランクル・プラドなどで購入後3カ月後の調査、もしくは1年後の調査、と言うを重点的に行っており、その時の情報などとも照らし合わせてチェックするようです。
一通当たりのコストは大したことではありませんが、これがランクルの受注台数の2万台、となると大変なことになります。
300円 × 2万台 × 2回分(3カ月後と1年後の2回)= 1200万円 と、事務コスト、人件費などです。販売とあまり関係ない部分での販売管理費が余計にかかり、ランクルの値引きが激渋になる要因になってしまいますよね(泣)
さらには過去の購買履歴を調査するとなると、コストも時間もかかり、受注を受け付けるまでが長くなってしまう事も有り得ますね。
その他にも購入者に際して提出してもらう書類が増えれば、チェックするコストなども余計にかかってきます。
怪しいブローカーを調べるためにコストを負担することも有るでしょう。
もし、所有権を留保するような契約を結ぶとなったら、それはそれで印紙代などのコストや事務コストもかかってくることになり、ランクルの新車価格の値上げにつながることも有るかもしれませんね。
反社に転売してはならない
転売によるリスクについても以前のブログで上げています。
犯罪による収益の移転防止に関する法律・暴力団排除条例があり、いわゆる反社会的勢力に車を売ったりしてはダメ、と言うのがメーカー・ディーラーの第一義的責任としてあり、そこに真剣に取り組むのは当然です。
暴力団排除条例:通称暴排条例は、条例で各都道府県ごとに制定されるものですが、全都道府県で制定されているので、平たく言えば結果的には日本全国に適用されるほぼ法律みたいなものです。
反社会的勢力に転売目的、または反社会勢力の代理購入を防ぐ目的であり、個人であっても反社会的勢力に利益になることをしてはいけません。
アルファード・ヴェルファイアでの 登録事項等証明書 保存記録の調査 が以前重点的に行われたのが2015~2016年頃、当時は反社会的勢力による抗争が激化しており、ニュースに取り上げられることも多かったところに起因します。
その構成員が乗り回していた車両の映像として黒塗りのヴェルファイアと言うのがありました。
20系の古めのヴェルファイアがある中で、モデルチェンジしたばかりの30系ヴェルファイアの姿もあり、なぜ新型車?どうやって買った?誰から買った?などと問題になったものです。
事件などで車両が差し押さえられ、車体番号が判明し、販売ディーラー、購入者などは判明してたりするようです。
その後は2017年末・2018年のマイナーチェンジでアルファードの方に人気が傾き、そしてマレーシアなどへの1年転売スキームが出来上がっていきます。
2018年を境に反社~輸出へと転売先が移ったこととのことで、トヨタとしては悩ましい。マレーシアではテロリストに渡っているわけではないのが救いかも知れませんが。
という事で諸々踏まえ、個人が反社会的勢力に譲渡したという事になると、その個人も反社会的勢力に加担・協力するものと見なされ、今後の人生に不利益を被る可能性があるので、気を付けましょう。
具体的にどう気を付けるか、という所ですが、今回のランドクルーザー300狂騒曲的には名義貸しをしてはいけない、と言うのが第一に来そうです。
転売先に(ランクル欲しい人に)、正規ルートから買えないという理由から、高値を付けてでも買いたい人がいる、とか、紹介受けて代理購入はNG。
特に今回は、人気車種だから買えないから、一緒に抽選に参加するくらいのつもりで、なんて変な理由付けられて、謝礼込で現金1000万渡されても代理購入はダメです。
普段なら、クレジットカードや銀行口座や携帯の契約で名義貸しなんてしない、するわけない、と思っていても、車の代理購入と高額な謝礼で判断を誤まることもありえるのでご注意を。
利益よりも大きなリスクを負う事になるので、警察に相談する事も含めて慎重に判断しましょう。
個人輸出のリスク
テロ資金供与対策マネー・ローンダリング対策として、国も、トヨタも出来ることはやっています。
個人輸出や転売ヤーやるよう薦めるような謎のセミナーをかじった人が個人で、または輸出が本業でない法人とか車関係の業者が購入して即日車検を切って(一時抹消登録して)輸出をして、中東経由で北朝鮮や通称イスラム国IS(一例であって、その他にもリスク高い国の指定は適宜変更されます)に渡った日には、事件になりますね。
過去ブログ:【スクープ】ランドクルーザー300納期・誓約書・輸出転売リスク・ブラックリストを解説
通称イスラム国などのテロリストへと車両などが渡ることは、世界的な社会問題とも言えます。
ISがトヨタの車両を多数使用していたとのことで、日本・トヨタの責任について、問われるような事態になっています。
それでも、個人輸出・輸出事業をしている人はいて、多くの利益を上げているというのもあります。
基本的に個人が購入・輸出転売をする流れだと
ディーラー → 個人 → 業者 → オークション → 輸出業者 → 外国の業者
のような流れが一般的です。この程度であれば、個人が責任を問われるケースは少ないでしょう。
ただ、個人輸出とかであったり、変なセミナーで入れ知恵された場合だと
ディーラー → 個人 → 輸出業者 → 外国の業者
に変化したり
ディーラー → 個人 → 外国の業者
など、いわゆる仲介を通さない分、自分の取り分を増やす、と言うケースもあります。
いわゆる輸出転売を専門にやっていない自動車業者などでも、
メーカー → 自動車業者 → 輸出業者 → 外国の業者
メーカー → 自動車業者 → 外国の業者
などとなり、その 輸出業者または外国の業者 が、車両の販売先について問題があった場合、車両の元所有者・販売したディーラー・メーカーに責任が及ぶリスクが高くなります。
しっかりした業者以外には売らない方が良い、というのと、最高10年以下の懲役、個人3000万円以下の罰金、又はこれの併科、 法人は10億円以下の罰金という世界規模の反社会的勢力への転売は罪も罰も大きいものだと自覚するべきです。
個人輸出であったり、ブローカーとかの場合、輸出先業者の紹介を受けたりするものですが、土壇場で販売先が変わるとか、読めないアラビア文字の書類・相手・業者の名前と併記してサインする可能性もあり、気付かず悪意なく悪の組織に渡る可能性があり、専門的に強い人以外は高リスクの案件だと思ってほしいものです。
なぜ、高額なランクルをたくさん買えるのかという疑問は…
個人や自営業でも複数台、業者だと30台とか50台とかオーダーを入れたと言うハナシもあります。
その点については続編で解説していきます。
機能・性能も期待できるので、満足度の高い車だろうと思われます。
試乗などしてみてから検討するのが良いかもしれませんね。
2021/11追記:悲報・ランクル300転売か・・・?1400万
2021年11月、ランクル300系の低走行車両が転売か?1.5倍で売り抜かれる?
関連記事も良ければ参照ください。
さてさて、2024年も新型車や人気車で引き続き納期遅延が慢性化している中での難しいクルマ選び・乗り換えの年となっていますね。
新車/中古車の購入を考え始めた方は、試乗や見積りなどで実際にディーラーに行く前でも・ディーラーに行ってカタログを貰って来た後でも、ネットで愛車の無料下取り査定を活用するのを忘れずに覚えておきましょう。
タイミングとしては、ディーラーの下取り査定前でも後でもOK!仮に下取り査定をしてもらっても、その場で急かされて契約しちゃダメよ(笑)
良くあるパターンとして、「今日契約してくれたらこのお値引きを上司に上げます!」とか「今日逃すと納期が○ヶ月後に‥!」とか、すんごい圧でもって、下取り価格⇔値引きの吟味をする前に判断能力を失って思わずハンコを…なんて。そんなことにならないようにね!
買取店で出た査定額を持ってディーラーに行くと、値引き+下取りで価格交渉が進められるので、良い条件が引き出しやすくなります。
販社・ディーラーによっては値引きを良く見せているものの、下取り額が悪いこともあったり、ケースバイケースで買取店に売却すれば数十万円変わることも。
愛車無料査定も『カーセンサーNet』逆に、ディーラーで先に下取りの金額を出してもらっている場合は、買取業者さんにディーラーでの下取り額を伝えると、意地でもその金額を超えようと頑張った価格で買い取りが成立することも多いんですよね。
納期の見通しが分からなかったり、とりあえず展示車を見てきただけ~などで売却時期がハッキリしていない方は、「現在の愛車の価値が知りたい」と伝えましょう。
ディーラーから提示される下取り額が相場に対して適正かどうか、愛車の価値を知っておくのは大事ですね。
一括査定サイト、利用したことある方ならご存知かもしれませんが、けっこうジャンジャン電話が来ます。
メールやショートメール:SMSでも買取価格の概算など送られて来るので、とりあえず複数の買取店を同じ時間にアポイントを入れましょう。
「同じ時間帯はちょっと会社的にNGなんです」と言われても、時間帯の指定は一か所・一時間だけにしましょうね。ずらして一日対応する必要はナシ。
買取業者さん達が集まったら、写真を撮って本部に送るなど査定のツメ作業が始まります。
そこで
「入札制でよろしくお願いいたします。名刺の裏に最高値を書いた業者さんに売ります」と、要するに一発競りにしましょう。
過去の一発競りでの事例はコチラ
この 入札制 というのが重要で、業者さんたちは一斉に本部に電話して先ほどの撮影タイムで送った写真について詳細に状態が良いことをアピールしてくれます(笑) そして、各社の威信を掛けた一発勝負が火ぶたを落とします。
オプション追加できるくらい、買取額に差が出ることもあるので、チャレンジする価値はあります。
一方で「電話がたくさん鳴るのは嫌だ!」とか「価格交渉するのは面倒」気まずいじゃん…と言う人も多いです。
そういう方には新たな選択肢が増えてきています。
査定連絡は1社だけ、その査定をベースに全国5000社が参加するオークションに代理出品するイメージで、たくさんの買い取り業者を相手にする必要が無いのがメリットです。こちらが希望した額になるまで価格交渉も代行してくれるため、ラクチン・簡単です。
このオークションで納得出来る価格(残債を精算する価格とか)まで行かなかったら、最終のオークション最高価格をベースにして、また改めてネットの一括査定をすれば、最低限その価格は超えてくるはずです。
その他にも、『一括査定は電話なりやまねーぞ!』 でおなじみの? やりとりするのは高額査定の3社(最大)のみといった2度目に選ばれるサービスだぞ!とPRするところももあります。
しつこい営業電話なし!“2度目に選ばれる”中古車買取一括査定【MOTA車買取】ここまでの選択肢を検討し尽くせば、万事尽くしたと言えるかもしれません(笑)
ほんの数分の入力、問い合わせで選べる車種やグレードも変わるかもしれませんよ(笑)カーライフにおける数万円の差は大きいですよね
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